アレルギー性肺疾患
アレルギー性肺疾患とは
アレルギー反応が原因で起こる肺炎
アレルギー性肺疾患とは、アレルギー反応が原因で起こる肺炎のことです。
代表的なアレルギー性肺疾患として、過敏性肺炎、アレルギー性気管支肺真菌症、好酸球性肺炎などがあります。
それぞれでアレルギー反応が生じる誘因は異なり、詳細な問診や画像検査、血液検査で鑑別を行ったうえで、アレルギーの誘因を特定し、それを回避することが基本となります。
またステロイド治療が有効であることが多い肺疾患でもあります。
川西市の富山医院では各種アレルギー性肺疾患を適切に鑑別し、効果的な治療をご提案いたしますので、症状でお困りの方はお気軽にご相談ください。
主なアレルギー性肺疾患
過敏性肺炎
過敏性肺炎とは、抗原を繰り返し吸入することにより、感作が成立し、細気管支から肺胞にアレルギー反応が生じて発症します。数週間から数か月の経過をとる急性過敏性肺炎は7割が夏型過敏性肺炎が占めるとされ、真菌(かび)の胞子の吸入が原因となります。一方数年の経過をとる慢性過敏性肺炎の6割が鳥関連過敏性肺炎とされ、鳥の糞や羽毛などに含まれるアレルゲンが原因となります。住宅環境や職業歴の問診が診断の上で重要な疾患です。
過敏性肺炎の症状
- 息切れ
- から咳
- 発熱
など
アレルギー性気管支肺真菌症
アレルギー性気管支肺真菌症とは、吸入されて気道内で発芽・腐生した真菌に対するアレルギー反応で、成人喘息患者でみられる疾患です。アスペルギルスというカビの一種が原因で起こることが多く、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症とも呼ばれます。
喘息のコントロールが悪化した場合や、末梢血好酸球増多をともなう肺浸潤影を認めた場合、この疾患を疑う必要があります。
アレルギー性気管支肺アスペルギルス症の症状
- 喘鳴(呼吸時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音がする)
- 咳
- 痰
など
好酸球性肺炎
好酸球性肺炎とは、好酸球(白血球の一種)が肺組織に浸潤を認める疾患群の総称です。慢性的な経過をたどる場合もありますが、発熱を伴う急性呼吸不全で発症する急性好酸球性肺炎は20~40才の若年者にみられることもあり、喫煙や粉じん暴露、その他の未確認の吸入抗原に対する急性過敏反応と考えられています。
好酸球性肺炎の症状
- 発熱
- から咳
- 呼吸困難
- 喘鳴(呼吸時に「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音がする)
など