肺結核
肺結核とは
結核菌により生じる感染症
肺結核は、結核菌により生じる感染症で、わが国では従来よりは患者数は減少したものの、依然として先進国の中では罹患率は高く、加齢に伴う免疫能の低下による内因性の再燃が多くを占めています。さらに人工透析やコントロール不良の糖尿病、抗癌剤や免疫抑制剤、生物学的製剤の使用なども、発病のリスクを高めている要因となります。
肺結核のよくある症状
- 2週間以上長引く咳
- 微熱が続く
- 血痰
- 体重減少、食欲不振、息苦しさ
- 寝汗
など
肺結核の検査
画像検査
レントゲン検査やCT検査などの画像検査を実施して、肺の病巣の状態を確認します。
喀痰検査
喀痰を採取して、顕微鏡検査や培養検査、PCR検査などを実施し、確定診断を行います。なお、喀痰を用いた顕微鏡検査で結核菌を認める方(塗抹陽性患者)は、すみやかに結核専門病院に紹介いたします。
血液検査
結核菌の感染歴の有無を確認するため、血液を採取し、末梢血リンパ球のインターフェロンγ遊離試験を実施します。(当院では、T-SPOTという検査法を採用しています。)
肺結核の治療
結核治療の中心は薬物治療で、最大の効果を最小の副作用で達成できるよう、最適と考えられる複数の薬剤を最適な用量と期間で投与することが必要です。肺結核の抗菌剤治療は、結核専門病院をはじめとする、呼吸器内科専門医ないしは感染症治療専門医のいる病院で開始されることが一般的ですが、治療中のバックアップ診療や、治療終了後のフォローは当院でも実施可能です。