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特発性肺線維症(IPF)

特発性肺線維症(IPF)とは

間質性肺炎のうち原因が明らかでないもの

間質性肺炎のうち原因が明らかでないもの

特発性肺線維症(IPF)とは、肺の間質(肺胞の壁)で炎症が起こる間質性肺炎のうち、原因が明らかでないもの(特発性間質性肺炎)のことを言います。
特発性間質性肺炎の中でも特に頻度の高い疾患で、男性に多くみられ、年齢が高まるとともに増加傾向にあります。

また肺胞が長期にわたり、繰り返しダメージを受けると、それを修復しようとして大量のコラーゲン線維などが間質に蓄積され、厚く・硬くなって(線維化)血液中に酸素が取り込まれにくくなります。
その結果、息苦しさや呼吸困難などの症状が現れるようになります。

病気の進行は個々の患者様で違う

IPFは徐々に間質が厚く・硬くなって(線維化)いく疾患で、進行度合いは個々の患者様で異なります。
年単位でゆっくり進行していくケースもあれば、時には数日で急激に呼吸状態が悪化する急性増悪という状態を起こすことがあります。
そのため呼吸器内科を定期的に受診し、呼吸の状態を確認することが重要になります。

IPFのよくある症状

  • 運動時に息が切れる
  • 呼吸困難
  • 乾いた咳が出る

など

特発性肺線維症(IPF)の検査

呼吸機能検査(スパイロメトリー)

呼吸機能検査(スパイロメトリー)

特発性肺線維症(IPF)の検査として、呼吸機能検査(スパイロメトリー)があります。
これはスパイロメーターという検査機器を用いて、肺活量や息を吐くスピードなどを測定し、その方の呼吸機能を調べます。

血液検査

血液検査

血液検査を実施して、間質性肺炎のマーカーを測定したりします。

画像検査

レントゲン検査やCT検査などで肺の状態や繊維化の程度・範囲などを確認します。

※IPFの確定診断のためには、呼吸器専門医、放射線科医、病理医による総合的な検討が必要なため、IPFが疑われる方には、確定診断のために適切な専門機関をご紹介いたします。

特発性肺線維症(IPF)の治療

薬物療法

特発性肺線維症(IPF)は難治性の病気で、すでに生じた線維化を改善することは難しいですが、線維化の進行を防止するため、抗線維化薬を投与します。急性増悪の時には、ステロイド、免疫抑制剤などを用いた薬物療法で症状の抑制をはかります。 また病気が進行して血液中の酸素濃度が低下(低酸素血症)した際には、酸素吸入療法・在宅酸素療法が必要になることもあります。

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