慢性呼吸不全
慢性呼吸不全とは
様々な疾患により呼吸が上手くできない状態
慢性呼吸不全とは、様々な疾患が原因で上手く呼吸ができない状態を言います。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息、肺線維症などの呼吸器疾患が原因で呼吸機能が低下した結果、血液中の酸素濃度が低下したり(低酸素血症)、二酸化炭素濃度が増加したり(高二酸化炭素血症)する状態が続きます。
呼吸器疾患以外が原因で発症することもあるため、川西市の富山医院では各種検査を行って総合的に状態をチェックして、呼吸器専門医として適切に診断いたします。
慢性呼吸不全のよくある症状
- 運度後、息苦しくなる
- 咳が出る
- 痰が出る
- 胸部に圧迫感がある
- 全身倦怠感
など
慢性呼吸不全の検査
総合的な所見から適切に診断
慢性呼吸不全は呼吸器疾患だけでなく、心疾患や神経筋疾患が原因で起こることもあるため、呼吸機能検査(スパイロメトリー)のほか、血液検査、レントゲン検査、エコー検査などの各種検査を実施し、総合的な所見から診断いたします。
呼吸困難の重症度
MRC息切れスケール
慢性呼吸不全の主な自覚症状である息苦しさを表す分類として、次のようなものがあります。
MRC息切れスケール
Grade0 | 息切れを感じない |
---|---|
Grade1 | 激しく動くと息切れを感じる |
Grade2 | 平地を急ぎ足で移動したり、緩やかな坂を上ったりする時に息切れを感じる |
Grade3 | 平地を歩く時でも同年齢の人より歩くのが遅く、自分のペースで平地を歩いていても息継ぎのため休む |
Grade4 | 約100ヤード(91.4m)歩いた後、息継ぎのため休む、または数分間、平地を歩いた後、息継ぎのため休む |
Grade5 | 息切れがひどくて外出できない、または衣服の着脱でも息が切れる |
慢性呼吸不全の治療
酸素吸入療法と薬物療法が中心
慢性呼吸不全を引き起こしている疾患の種類によっても異なりますが、基本的には酸素吸入療法と薬物療法が治療の中心となります。
酸素吸入療法には在宅酸素療法というご自宅で酸素吸入を行う方法があり、従来は大型の酸素ボンベを設置するなど大がかりなものでしたが、現在では酸素濃縮器などご自宅でも簡単に酸素吸入できる機器があり、外出時には携帯用酸素ボンベを利用することが可能です。
在宅酸素療法を行う場合には、個々の患者様に合った酸素濃度や吸入量を調整し、各機器の使用方法をお伝えしたうえでご自宅に設置いたします。